Nikon F2 購入

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 F一桁、特にF、F2、F3のここ最近の暴落ぶりは目を見張る物があります。 F6の出現もその傾向に拍車をかけたようで、程度のいい物が格安で放出されています。 この機会を逃す手はありません。Fはちょっと癖があるからF2かF3、どちらかと言えば F3のいい物が有れば、と心は固まっていて、ネットの情報を絶えずチェックしていました。 オークションは最近は仕入れのプロみたいな人が 根こそぎ持って行くので太刀打ちできません。 フジヤは在庫が豊富ですが、やはり手にとってチェックして納得して買いたいので、 相場を知るために見るに留めました。 実際見て気に入らなかったらキャンセルできて 送料もかからないと言えばキタムラなのですが、利用し易いだけに商品の回転も 早く、いい物はすぐにネットの表示から消えていきます。 しばらくキタムラを眺めていたらついに出ました。F2フォトミックブラック。 程度はB現状渡し税込み29900円。特に特記事項はありません。 約20年前にフジヤでほぼ同額3万のMXを買った事が思い起こされます。 この頃F2は7〜8万円はしていたでしょうか。しばらく悩んだのですが、 気に入らなければキャンセルできるので近くのキタムラへの取り寄せを依頼しました。

 で、見に行ってきました。 まず、普通のストロボを付けるアダプターが付いているのが目に入りました。 三角環も付いてましたが、三角形の皮は付いてませんでした(皮を切って作ればいいか)。 全体的に綺麗でスレは有るものの当たりがありませんし、地金の金色が ちょっとしか見えていません。あまり使われなかったのか? ファインダーは前期型のようです、天井の表示部がマイナス側に細く伸びていません。 が皮はアイピースに回りこんでいませんし、 貼り皮の模様も普通のようですので抵抗対策されているかも、 という淡い期待を抱かせます。接眼部の割れはありません。 CdSがかろうじて生きてます。3段ぐらいズレていますが、EV14ぐらいからEV4ぐらいまで ±1/2段ぐらいのズレに収まってリニアに動いています。 しかし針が振り切れると+側-側とも張り付く感じがします。 ボディをトントンすると張り付きが取れて動き出します。 あと針の動きがぎこちない時があります。 電池室の液漏れなし。ガチャガチャOK。シャッター幕よれはないが汚れ少々。 スローガバナーの作動音は安定していて、1秒正確。1/2000も閉じてはいない。 ファインダー脱着レバーの基部にヒビあり、プリズムふき痕あるがメッキ剥がれなし。 ファインダースクリーンの隅に汚れあり。ミラーは汚い。 セルフタイマーOK、1秒以上の超スローシャッターOK 全域モルトだめ。カウンター窓割れなし。

 ファインダー針の張り付きでキャンセルしようか悩みに悩んだのですが、 絞りとシャッタースピード表示するアイレベルとして使えばいいし、 まずはF一桁の勉強と割り切って連れて帰ってきました。
 まずミラーボックス内のミラーの先端が当たる部分のモルトだけ とりあえず貼り付けました。あと三角環の所の皮もニコマートを参考に 皮を切って作りました。 しばらく空シャッターを切ったり、ピント合わせしたり、 明るい所から暗い所へレンズを向けて露出計の針を動かしたりしていたら、 動きがスムーズになり、張り付かなくなってきました。 やはりあまり使われないで死蔵されていたのでしょうか…。 とりあえずF3用のファインダースクリーンが流通在庫のみとなったらしいので 方眼マットと、F4のファインダースクリーンの中身がF2で使えるらしいので、全面マット を注文しました。本当はマイクロプリズムマットが好きなのですが、 どちらの機種も品切れでした。 それから交換用CdSが2個1000円で通販されているので2セット注文しました。

 ところがしばらくしてNikonの直販を再度のぞいて見たら F3のJスクリーンが復活しているではありませんか…。 流通在庫のみというのは2004年11月現在誤報です。 慌てて前の注文はキャンセルできないか聞いてみたのですが、 出荷された後でした。F一桁は増殖するという話もあるので まあいいかという事で、Jスクリーンも2つ確保しました。 F3も3万円切るようになったら多分我慢できないでしょうし。

 F3用のJスクリーンに付け替えてネガカラー24枚撮り試写してきました。 まずネガを見て気付いたのが、コマ間隔がキッチリそろっていて寸分のばらつきもない ということでした。しかもコマ間はパーフォレーションの穴のない所に来ています。
 使ったフィルムはコニカセンチュリア200だったのですが、26枚しか撮れませんでした。 フィルム前後の未露光部分が一コマに満たないので27枚撮るのは不可能です。 コニカセンチュリア200が少し短いのか、または カメラのパトローネ室と巻き取り軸の間隔がペンタックスより広いのが原因 ではなかろうかと思います。
 撮っていて感じるのは手ぶれする気がしないという事です。 チタン幕横走りシャッターに大きく重いボディのおかげでしょう。
 ファインダー内の絞り、シャッター、露出計の情報が右下の1箇所に集中しているので チェックするのが非常に楽なのと、ファインダー外の露出計でおおよそ露出を 合わせておいてからファインダーをのぞき、露出の微調整が出来るので、 ファインダーをのぞきつつシャッターダイヤルや絞りをぐるぐる回さなくて済みます。 この辺は非常に合理的な作りですね。

 ということで非常に気に入りました。

 その後、露出のズレをISOダイヤルの小ネジ3箇所を緩めて調整しました。 これは簡単に出来るし、可逆的な調整なのでお勧めです。 ISOの数字を指し示す矢印をずらすだけです。 コダクロームを常用しておりますが、露出計は参考にするだけで 出目通りに撮るわけではないので、この露出計でも十分実用になってます。
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