飯盒のような物

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 妙な物が欲しくなりますね。
 チタントレック900で米1合や1合半なら存分に炊いて御覧に入れるが、 2合3合となると難しい。 という事で飯盒などを検討していたのですが、 どうせならチタントレック900が中に入るサイズでスタッキングしたい。 なるべく厚目のアルミ製がいい。 アルミトレック1400が2000円ぐらいなので余程メリットがなければ 値段はそれぐらいまでで検討していました。

 アルミの飯盒は兵式と丸型があって、兵式は4合と、 2合炊き(自衛隊II型、高価で入手困難、小さ過ぎ) があり、丸型は4合と5合炊きがありました。丸型が好ましいのですが、 4合は直径15で高さが14弱の物と直径14で高さが15の物(エバニュー)の2種類あるようです。 5合は直径、高さとも15cm強。 ホームセンターで1280円ぐらいで兵式、丸型とも確認しましたが、 アルミがベコベコに薄い中国製なんですねー。
 耐久性、保温性なども考えると厚い方が好ましいのですが(出来たら日本製で)。 実際使っている方のHPを眺めていたら、以前には3mm厚前後のアルミを使った物が あったそうですが、廃盤になっているようでした。 まあこれはあったとしても直径125mmなのでチタントレック900が中に入らないですが。 しかしそれを見ていてピンと来たのがアルミ寸胴です。 寸胴は内径=高さという法則があるようで、15cmで飯盒の5合炊きとほぼ同サイズ。 直径18cmや21cmからの物が多いのですが、 15cmの物を3種類見付けました。厚みが2.5〜3mmもあり日本製。 これならアルミトレック1400より少々高価でも納得できます。

 中尾アルミ製のキングアルミ 寸胴鍋(目盛付)15cm 3mm厚。 出口が少し絞ってあり、 蓋は内部に落とし込んでいるのでしょうか?吹きこぼれ難そうに見えます。 蓋上面がまっ平でひっくり返した時に安定するでしょう。 理想的なのがこれですが、 非常に高価。キャンプに飯盒代わりだけでは勿体無いような。 ぎりぎり蓋を皿として使えそう。表面がつやつやで飾っておきたいぐらい美しいです。

 もうちょっと安くて薄いですが、 EBM製 S型アルミ寸胴鍋 15cm 2.5mm厚。これは形が美しいですねー。 寸胴の基本形という感じで無駄がない。製造中止で在庫のみだそうです。 蓋の取っ手がやや出っ張るのでひっくり返すのに注意が必要ですが、 返せなくはなさそう。 このシリーズを反射型天体望遠鏡の鏡筒にしている方が…勿体無い。

 同じくEBM製 プロフェッショナルアルミ寸胴鍋15cm 2.5mm厚。 こちらはS型に比べ鍋の取っ手の出っ張りが大きいし、 蓋の取っ手も大きく張り出しています。炊飯には使い難いし 見た目も上の2つより劣るような…。

 寸胴の問題点としては蓋の構造が飯盒と異なるのと吊り手、中子、水目盛りがない。
 蓋に関しては 寸胴の蓋を食器として利用し難いのですが、食器にすると米の蓋がなくなるので 実際には飯ごうの蓋でも食器として使い難いでしょう。 あとは蒸らし時にひっくり返せるように蓋の取っ手が極力出っ張ってない方が好ましい。
 吊り手はストーブで使うので吊るせなくてもいいし、必要ならワイヤーを付けるのは容易。
 中子は炊くときは不要なのと、スタックするとき邪魔なのでなくてもいい。 計量はシェラカップ使用で、 水目盛りもシェラカップで測るか自分で印をつければいいでしょう。
 という事で問題解決。

 プロ用のアルミ寸胴はほぼ表面がアルミ剥き出しの磨きという処理です。 酷使されるのでテフロンは無論、アルマイトでさえすぐ剥げるから 各自でベーマイト処理をして使う。アルミ自体も耐食性の高い物を使っているらしい。
 まずEBMのS型の在庫を問い合わせて、なければ中尾アルミ製のにする事にしまして、 早速聞いてみたところEBMのS型15cmはメーカー在庫がありました。本体2381+送800=3181。 エバニューの飯盒の売値が2500円ぐらいなので断然寸胴がお勧めです。

 しばらくして購入したHPを見に行ったらS型の15cmが販売終了になっていました。 メーカー在庫は最後の1個だったのかもしれません。 まだ流通在庫が残っている所もあるようですが要確認。

 実物来ました。上の写真はいわゆる代表画像で、左の写真が15cmの現物です。 流石にしっかりした造りでベコベコしてません。 蓋と本体もピッチり合ってます。 本体には15cmとしか刻まれておらず、 メーカー名や製造国なども彫られていません(汚れるから?)。 とにかく美しいです。 これコレクターとかいないのかしら?

 くず野菜を煮込み内面処理してから米を 例の3・10・3・10炊きで2合炊いてみました。 火は初回なので台所のガス台使用、 米:水の分量はは1:1.2、冬なので米を1時間水につけて、 蓋にはどんぶりを乗せて重石に。 沸騰までは中火で、吹き出したらトロ火で3分維持、 10分放置してからトロ火で3分維持、ひっくり返して タオルを巻いて10分保温。 結果は余裕で炊けました。 吹きこぼれるのは最初の沸騰した時に少し滴が垂れた程度で、 火を落とすとそれ以降は鍋と蓋の間に細かい泡が付きますが垂れてきません。 流石は厚手のアルミで底のコゲもまったくありませんでした。 おコゲを作りたいときは2回目の3分加熱の最後に数秒最大火力にすればいい のだと思いますが次回実践してみます。

 続いて3合炊いてみました。水の比率は同じで、 2回目の3分加熱後に最大火力で5秒加熱し、 おコゲの可能性を探ってみましたが、全くコゲませんでした。 5秒では全然足りないようです。次は10秒か。 3合でも吹きこぼれはほとんどなく、 ストーブの汚れも少なくて済みそうです。
 出来た米を妻と子供に黙って食べさせたのですが、 特にコメントはなく、食べた後に今までのと違う炊き方だと 伝えてみたのですが、今までと遜色ないとのコメントでした。

 また3合炊いてみました。2回目の3分加熱の後に最大火力で 10秒加熱してみましたが、今回もおコゲは出来ませんでした。 底の方に少しおこげの香りがしましたが、米の色は変わっていません。 次は15秒でやってみます。

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