珈琲自家焙煎

Home

 2007年10月ドリップの蒸らし時に粉が膨らむのを見たくて自家焙煎を始めました。

 珈琲は現在100%モカエキスプレスを使って淹れていますが、 それ以前はペーパードリップでした。 しかしペーパードリップはすぐぬるくなるし安定しない。専用ポットもない。
 挽いた粉を買ってきて入れても蒸らし時に粉が膨らむのを見たことがない。
 焙煎済み豆で買って挽いて入れても粉が膨らまない。本当に膨らむのか?
 ということでモカエキスプレスに逃げていました。
 焙煎したての豆で淹れると膨らむということは聞いていたのですが、 その当時は生豆の入手方法や焙煎方法等敷居が高かった。 しかし今はネット通販がありまして、情報の入手も格段に容易です。
 挽いた粉の保存期間は数日とか。粉で買ってはいけないわけです。
 焙煎した豆の保存期間は1週間ぐらいとか。焙煎済み豆で買ってもダメなわけですね。 焙煎後3日ぐらい置くとおいしいとか。生豆は1年ぐらい保存可能とか。
 ということで生豆で買って自家焙煎というのが珈琲の理想の形ではないかと。

 生豆はネット通販で安そうなところを探しました。 1kg/300円台と激安なのもありましたが、 1000円前後の物なら品質も安心でまともそうな印象でした。 焙煎豆の半額ぐらいで買えるわけですね。 これは自家焙煎しない手はないですね。

 焙煎網はユニフレームのHPの懸賞で当たった物で、銀杏に使っている物を使用します。 この網は底に出っ張りがあり、均一に煎り上がるのが特徴で、 これを使ってから銀杏がうまく煎れなかった事がないというお勧めの一品です。 珈琲でも多分大丈夫でしょう。 とりあえず少な目の50gで焙煎してみました。 焙煎具合は浅い順にライト、シナモン、ミディアム、ハイ、 シティ、フルシティ、フレンチ、イタリアンと8段階あるようです。 少しずれるかもしれませんが、 始めの4段階は一ハゼ中、後ろの4段階は二ハゼ中をそれぞれ4分割しているようです。 エスプレッソならフレンチかイタリアンということだったのと、 初めてなので焙煎の終端を見ておきたいということでフレンチから イタリアンを目指しました。

 おおよそ8分前後でパチンパチンと断続的に鳴り始め、一ハゼ開始と思われました。 そのまま焙煎を続けると11分でプチプチと先ほどよりやや小さめの音で連続的に鳴り始め、 二ハゼ開始と思われました。 そのまま煎り続けると煙が出始めたので終了としました。 店で買う豆より色は黒目ですが、油が出てきてないのでこの辺でフレンチでしょうか。 生豆50gが焙煎後40gになっていました。
 すぐに挽いてドリップしてみました。 蒸らしで粉がこれでもかとばかり膨らみました。これを求めていたのです。 出来た珈琲はちょっと苦めの炭焼き珈琲の風味でしょうか。 これはこれでありの味でした (なんて書いてますが、しばらく焙煎を続けていて後日解ったのですが、 この第一回目の焙煎は、初心者にありがちでコゲてまして失敗です)。 この粉は時間を置いてその日の内に消費したのですが、 だんだん蒸らしの膨らみが悪くなりますね。やはり粉の命は1日のようです。

 当日の夜に2回目の焙煎を行いました。今回も50gですが、前回苦味がきつかったので 今度はシティからフルシティを目指し、二ハゼが来たら終了を目指しました。 前回と火力は同じですが前回より遠火でやったところ11分ぐらいで一ハゼ、 16分ぐらいで二ハゼが来まして、17分で終了。生豆50g焙煎後42gでした。 色は市販の豆とほぼ同じ程度でシティからフルシティあたりになっていると思われました。 一晩置いてから挽き、ドリップしたところ蒸らしで膨らみ、 味は前回より苦味が減り、甘みもいい感じで酸味はほとんど感じない、 この辺が自分の好みのようです。

 3回目はもっと浅煎りにしたらどうなるのか試すべくハイを目指し、二ハゼ直後に 中止してみました。生豆50gが焙煎後42gで前回と同じですが、物足りない味…。 全然味がしませんでした。 やはりフルシティからフレンチの間に自分の好みはあるようです。

 4回目、2回目よりは深入りを目指し二ハゼ時に少し煙が出るまで続けてみました。 生豆50gが焙煎後41gで狙い通りでしたが、味は1回目同様の炭焼き珈琲でした。 煙が出る直前が理想なのかも(フルシティ以降は火から外して余熱で調節しないと コゲるそうです)。

 5回目、もう少しフルシティ寄りを目指しました。また一ハゼまでは今までより 火に近付けて、その後火から離して焙煎時間の短縮を目指しました。 生豆50gが焙煎後43g。ちょっと浅かったか?中心部分が甘いのか? 今までよりはややムラが出ていました。

 その後も50gで焙煎を続けだんだん好みと効率のよい方法がわかってきました。 まず火からの高さですが一番最初に焙煎した時の高さで、 一ハゼまで8分前後、二ハゼまで11分前後になるような高さをキープしています。 火から遠いと二ハゼまでに非常に時間がかかり効率が悪いしあまり味がしない。 火に近すぎると時間は当然短いのですが苦味が増え、甘くならない。 同じ豆でも焙煎で全然味が変わりますね。奥が深いです。 うまく出来た時は強烈に甘いはずの豆でも、苦いだけになったりして…。

 ドリッパーの時は珈琲バネット、ポットは急須で常に一人分を淹れています。 専用のドリップポット(カリタ 細口銅ポット0.7L か ユキワ M-5型のどちらか) を買おうかとも思ったのですが、一人分にそそぐのは 専用品でも難しいらしいので急須で工夫した方が良いとの結論に達し、 思い止まっています。
 豆は10〜16g、粉はハリオのサーバー付きミルで細〜中のつもりで挽いています。 今の所ドリップで行くか直火エスプレッソで行くか決めかねています。 ドリップは本格的なんだろうけど淹れるのに非常に手間がかかって 精神的肉体的に疲れますね。 ネル、カリタ、メリタ、コーノ、ハリオ、バネットなどなど方式や作法も様々。 また今の所ドリップでは味がまろやか過ぎて物足りない。 必要な味までろ過されているような…。 もっと刺激のある珈琲がいい(ちなみに紅茶もダージリンよりセイロンが好み)。 あとカップとか暖めたとしてもどうしてもぬるめになってしまう。 その点直火エスプレッソは火にかけるだけで楽。 カップの暖めも要らないほどに出来たてが熱々なのも好み。 香りが飛ぶかというとそういうこともないし、微粉は円形紙フィルターで抑えられるし、 円形フィルターは毎回キッチンペーパーから切り出すので経済的。 しかしイタリア人は紙フィルターを使うと味がなくなるから止めろと言うらしい。 紙を使わなくてもやや弱火で抽出すれば粉もほとんど出ないし、 粉が沈むまで待ってからカップに注げば粉はほとんど取り除ける。 同じ粉を使ってもドリップよりもダイレクトに粉の特徴が出るような味で好み。

 しかし今の自分のドリップだけで結論付けるのは早計に過ぎる。 喫茶店でプロの淹れた物が飲んでみたくなりました。 近所に最近出来た喫茶店があるので子供を連れて行ってみます (未だ子供が一緒に行ってくれませんが、 美味しいと感じられる焙煎が次第に出来るようになってきたので プロのを味わうのは必ずしも必要ではなくなりました)。

 今の所モカエキスプレス+キッチンペーパーフィルター+豆8gを中弱火で抽出 (水からで4分)というのが安定して美味いと感じます。 焙煎が落ち着くまではしばらくこれで焙煎の出来を見る事にしました。 紙のフィルターを入れないと微粉がカップや器具について洗うのが大変だし、 微粉が沈むまで待てないのでフィルターは入れてます。
 自分で焙煎するようになってから焙煎済みの豆で入れた珈琲が 飲めなくなってしまいました。
 モカエキスプレスはアルミというのが今更ながら気になったので、 新たにステンレス製の直火式器具である LAVAZZA CARMENCITAの3杯用をオークションで購入しました。 中国製のも購入したことがあるのですが、やはりイタリア製は出来が違います。 ステンレスが厚くてしっかりしているし、蓋がガチャガチャしないし、 ゴムパッキンが簡単に脱落しない。水と粉の比率が最適化されているなどなど。

 2008.04 その後試行錯誤し、豆は限りなく8gに近い9g(最小1gの秤しかないため)で、 最初はポットの底から火がはみ出ない程度の中火から強火、 抽出が始まったら直ちに抽出が止まらない最低の火力まで落とし、 細かな泡が最後まで続くように入れるのが温度も丁度良く美味しいようです。 最後は泡が大きくなって吹き出してくるのでこれを抑えるように 火力調節するのが肝ですね。 だったら最初から弱火でもいいではないかと思うのですが、 最初から最後まで弱火で淹れると沸騰までの時間がかかるせいか、 コーヒーの温度が高くなりすぎて味が飛んでしまい、まずかったです。
 これが普通に一番やりやすいのがプリムスP-113なのですが、 NOVAでやる場合、最初はススが出るのを我慢してまで絞っても 火力が強すぎて味がいまいちでした。 しかし抽出が始まっても火力調節ノブは触らずに、 エスプレッソごと30cmぐらい炎から持ち上げて火力調節するようにしたら P-113と遜色ない味になりました。底も黒くなり難いです。

 焙煎は二ハゼのパチパチという豆の弾ける音の回数で 深度をコントロールすればいいのではないかと思い実践しています。 ブラジルハニーショコラを限りなく55gに近い56gで二ハゼのパチパチ音 で30回、20回、10回と行ってみたところかなり味の変化がわかりました。 30で苦味、20で甘み、10で酸味が強調されるようです。 25から15回ぐらいの間に最良点がありそうです。

Home













inserted by FC2 system