DUCATI 748SPSのジェネ〜レギュ間コネクタ焼損対策

DUCATI 748SPSのジェネ〜レギュ間コネクタ焼損対策

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 先日のオイル交換出発前にジェネ〜レギュ間コネクタ焼損が発覚し、 取り急ぎ同じオープンバレル端子の2極コネクタで繋いで凌ぎました (それは200km、4時間の走行では異常なし)。

 それ以前にコネクタを交換した時に、 ジェネ側のケーブル2本の一方は適当な太目の(と思って使ったのですが、 被覆に125とあるので1.25sqですね…。融けて当然なわけですorz)アースケーブルで、 もう一方は家庭用の100V15Aケーブル2本を並列に接続(1.25x2=2.5sq相当?)して (こちらは半田付けしてありました。 工具が入らなかった為だと思いますが…芋でした。自分がやったんですけど)、 それぞれ10cmぐらい延長していました。 それらが両方とも被服が熱で硬化(特にアースケーブル使用側が酷く、 切れたのもこちら)していましたので、 今回はそれらを取り払って、新たに延長する目論見。
 ジェネ、レギュ側共にオリジナル配線は2sqサイズなので2sqで延長すべく、 耐熱ケーブルを探した所、シリコンとフッ素が200℃、ガラスが180℃。 シリコンよりフッ素が耐薬品性で勝るのでフッ素で。 さらに耐熱ケーブルを長目に配置して発熱を分散させようかと。
 ケーブルの接続はGooseで経験済みの裸圧着スリーブ突き合せ用B型を使用 (ジェネ〜延長ケーブル間2個、延長ケーブル〜レギュの間2個の計4個)。 その端子はシリコン系自己融着テープ(260℃)で絶縁するという構想。 材料はGooseのケーブルを繋ぐ時に一緒に集めていまして、すべてそろいました。 配線はなるべく見える所を通るように検討中。

 2014.04.19朝から施工しました。 事前に頭の中で何回手順をシミュレートしたことか。夢にまで出てきました。
見通せる配線
 車体をスダンドで直立させて左右のサイドカウルを取り去り、 ジェネレータからの2本束を車体の左側に引き抜き、 フッ素系2sqのケーブル5mの2端をつないで延長、圧着スリーブはシリコン自己融着テープで絶縁、 さらにガラス被服を被せました。 2本の黄色ケーブルの長さを変えて端子位置をずらし、 万一被服が破れても簡単にはショートしないようにしたい所ですが、 ケーブルの長さに余裕がない為それはせず、絶縁を手厚くする事に。
 既存のケーブルルートはクランクケース直上で前後バンク間の白い樹脂容器の下を 車体左から右へ通る。 これを前後シリンダー間の空中に移動。 2本に畳んで2.5mになった延長ケーブルを車体右へ通しました。 自己融着テープで保護して右フレームにゆるく固定し、レギュレータへ。 既存のレギュ黄配線はバッテリーケースの穴を通りバッテリー裏へ抜けるので、 ここから黄だけ抜いて前方へ回し延長ケーブルと接続。 延長ケーブルの長さを十分検討し切断。 数回切断再接続出来る程度の余裕を残しました。 写真にはありませんがここも自己融着テープとガラス被服で保護。 発電系のケーブルは右カウルを外せばすべて見えるようになりました。

 この辺をバラす必要がある時は、 バッテリーケースからレギュレータの固定ボルト2本を抜けば可能です。 端子パネルを使用した付け外しとほぼ同程度の手間なので許容範囲? レギュレータの緑と赤の配線側とそのコネクタは触らず。 延長ケーブルのルートや長さの検討で時間をとられ、1.5h程かかりましたが無事終了。

 試しにエンジンをかけてみましたが、各部作動に問題ないことはテスターで確認。 しばらくアイドリングから3000rpmぐらいまで回して延長ケーブルはほんのり暖かい程度。 異常に熱を持つ部分はありません。 30分ほど試走してから再びケーブルを触ってみましたが、 温度は最初と同じ程度で、とりあえず

直ちに車体への影響はないようです。

 オープンバレル端子と圧着スリーブの大きな違いは金具の厚みではないでしょうか。 圧着スリーブの方が圧倒的に厚く重い。ということは電気抵抗が小さいし、 銅線との圧着時の圧力を大きく出来る。 さらにオープンバレル端子はオスメス間の接触面積が意外と小さい、 しかも板バネで軽く押す程度にしか圧がかかってない。 しばらく使っているとこの辺の抵抗が増大するのかも。 圧着スリーブの方がシンプルで有利な構造で、今度こそ期待できそう。
 今回、半田は一切使っていません。

経費ですが、
 フッ素2sqケーブルが約1800円/5mで使ったのは1m弱。
 圧着スリーブが約1000円/100個で使ったのは4個(Gooseに1個)。
 圧着工具が約1400円で使ったのは8圧着(Gooseに2圧着)。
 シリコン自己融着テープが約1300円/3.5mで使ったのは20cmぐらい。
合計5500円ぐらい。これで再発しなければ安いモノです。

ほぼ最終仕様?
 2014.04.23仕事が終わってから試走2回目。前回は6000rpmぐらいまで、 今回は高速道路で1万rpmぐらいまで回す予定で。
 走り出してすぐに感じたのが、低速トルクが増している、 というか元に戻ったのだと思います。 あと、きれいに燃えているみたいで排気ガスが今まで程ガソリン臭くない。 燃費も回復しているかも。直近は150km/10Lぐらいでしたが、 良い時は200km以上/10Lでした。
 遅い車に阻まれて9500rpmぐらいまででした。 帰宅後チェックした所、追加したケーブルの温度は問題なし。 高温になった痕跡もなし。
 上の写真の赤い矢印の所で追加ケーブルがカウルと少し当たっている可能性があるので、 ルート再考の必要がありそうです。 カウル裏面の当たっている所にウレタンフォームを貼ってみるか…。 バッテリー後方に取り回したほうがいいのか…。
 色々なルートを検討していたのですが、理想的な所を見つけました。 赤い曲線のルートで、フレームとカウルの隙間が十分広い所がありました。 バッテリーケースとケーブルが交差する部分はシリコン自己融着テープで 補強して、サイドカウルを装着。 ケーブルはカウルの穴から一部見え、抵抗なく動かせます。 ここなら転んで右側が下になってもケーブルが潰れる事はありません。

 2014.04.27朝、いつもの峠で実戦投入。 トルクが増したので遅い車の後ろについて走るのがラク。 峠では後輪が路面を力強く蹴るのが感じられます。 調子良い時は確かにこうだったハズ。 5往復して帰路へ。 家から峠までの往復はほとんど6速で走れるので燃費改善しそうです。

2014.05.11am、いつもの峠で。今の所電気系統に異常なし。 好調を維持してます

2014.06.15 コルゲートチューブ(内径7mm、160℃)で2本のフッ素ケーブルを束ねて覆いました。 やはり安心感が違いますので。配線の経路はそのままで大丈夫でした。

燃費がようやく判明しまして、レギュジェネ対策前150km/10Lぐらい、対策後220km/10Lぐらいと、 3〜4割アップしていました。 今まではその分の燃料を燃焼前に排気していたわけで…モッタイナイ。

 2015.06.15追記。とりあえず一年経過、この辺のトラブルは起こりませんでした。 溶けるかどうかは2年ぐらいは経過を見ないとまだ判断できません。 電圧計は付けてなくて、時々テスタで充電電圧を測ってますが、 アイドリングで12v前後、あおって14v前後で安定。
 最近、シートカウル直下の燃料ポンプリレーを2つとも新品に交換、 ついでにヘッドライト常時offにしまして、 それらの処置直前まで燃費は17km/L強で安定していました。 リレー交換直後の燃費が21km/Lで改善、 ただしリレーのテストで高速走行(普段は峠とその往復のみ)したので、 まだなんともいえませんが。乗った感じは絶好調です。

 2016.02.28 追記。 1〜2月の間はバッテリーを車体から外して室内保管し、月に1回、24時間充電していました。 気温も上昇してきた2月28日にバッテリーを車載し、走行前12.65v、 峠とその往復で1時間ほど走行後13.26vと、問題なく充電出来ていました。 あと2ヶ月弱で配線対策して丸2年経過します。 コルゲートチューブはめくっていませんが外から見る限り溶けた様子もなく、 無事に2年を迎えられそうです。



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