焼き芋

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 石油ストーブの季節となりました。

 コンボクッカーも手元にあるし、 ケーキを冷やすためのステンレスの台も買った。 すべては焼き芋を作るため。 ネットで調べてみると低温で長時間というのが コツらしいので、 小さい石油ストーブにコンボクッカーを載せ、 芋を浮かせるためにステンレスの台を入れて 芋をそのまま乗せ、まずは2時間加熱してみました。 結果、竹串は通るけど芋肌は白くパサパサしている。 甘みも少ない。電子レンジでやったときのようで、 石焼き芋とはまるで違う。失敗。

 芋が金時じゃないから甘くないのか、
 アルミホイルで包まなかったから乾燥したのか、
 コンボクッカーの蓋の密閉性が悪いから水分が逃げたのか。

 いろいろな原因が考えられましたが、 芋の感じから加熱不足はあるだろうと思われました。 石焼き芋はもっともっと熱いはず。 そこで加熱時間を5時間ほどにしてみましたが、 パサパサ度合いが増しただけで結果はほとんど変わらず。 何か根本的に違うように思われました。

 石は管理が面倒であまり使いたくないので、 次はアルミホイルで包んでみようかと 思いつつネットでさらに調べていると こんなHP を見つけました。温度と時間が書いてあり再現性がありそうです。 この際コンボクッカーや石油ストーブはおいといて、 まずは美味い焼き芋を手に入れてから簡便な方法を考えるということで、 こちらのこの手順に従って作ってみました。こちらのほうが簡単といえば簡単なのですが、 電気のないところでも作りたいような…。

 温度は200〜240℃という事なので間を取って220℃で40分、 アルミホイルで包んだ芋を温度設定の出来るオーブンレンジのオーブン機能で焼いてみました。 芋が大きかった(直径7cm)せいで40分では火が通らず、さらに40分加熱した所、 石焼き芋に勝るとも劣らないあの味と黄色くやわらかい芋が再現できました。 石は必ずしも必要なかったし、芋は金時じゃなくてもいい。 これでコンボクッカーを使った場合の方向性がわかりました。 200度前後の温度を得なければいけないわけです。アラジンの天板を外して コンボクッカーを置けばいけるかもという所でしょうか。 揚げ物用のバイメタル温度計がありますので今度測定してみます。 やはりどんな料理でも温度は大切ですねー。

 前述のHPにも書いてありますが、低温長時間というのはおかしいですね。 結局家庭では石焼き芋は再現できないと結論付けさせて、売り物を買わせようという 魂胆ではなかろうかと勘繰ってしまうほどにうまく出来ない方法です。 そもそも売り物の石焼き芋の皮は一部コゲたりしているし 出来立てはすごくアツアツになっていますので、加熱温度60〜80℃というのは ありえないのです。考えてみるとこれは焼き上がった芋の保温室の温度ですね。

 何回か作っていて気付いたのですが、芋の断面で皮のすぐ下が 透明感のある黄色に色づいており、ここが柔らかくて美味しい。 それより内側の不透明な部分はぱさぱさしていていまいち。 ここの幅が広かったり狭かったりするのですが、 出来るなら全部この状態にしたい。これは何に依存するのか…。 焼き芋の手順を考えていた所、どうも芋を洗う時間とか洗った後拭いたかどうか、 つまりは水ではないかと。
 焼き芋で検索した時も芋を塩水に漬けるという記述が あったような気がして再度調べた所、 総合すると3.0〜3.5%の塩水に30分から1日つけるという事でした。 他にも濡れた新聞紙などで包んでからアルミホイルに包んで焼くという方法も ありますね。要は芋に適量の水分を補給すればあの状態が出来るようです。 時間があれば塩水に漬けて、なければ水に濡らした新聞で包む(塩は諦めるか食べる時ふる)。 塩はスイカにふるのと同じく甘味を引き立たせるのが目的で、 特に浸透圧で芋に入れる水分を調節するためではないようです。 ちょっと洗っただけでも皮の下3mmぐらいは変化していたので1時間も漬ければ 十分かもしれません。
 濡れ新聞の処理が手間なので、まずは水に漬けただけで施行してみました。 4時間漬けた所、浸透は1/2〜2/3ぐらいまででした。 もう少し漬ける時間を伸ばしたほうが良いようです。 次は3%の食塩水に8時間浸してみた所、ほぼ中心まで浸透していました。 味は芋の甘さが引き立ちますが少し塩味が強いかも。塩はもっとうすくてもいい、 1〜2%ぐらいが最適ではないかと思われました。
 次に2%の食塩水に時間が十分なかったので4時間浸し、その代わり水ひたひた状態で アルミホイルに包んで230度で1時間焼いた所、中までやわらかく非常に美味しく出来ました。 子供たちにも好評でした。

 電気オーブンで一応満足のいく結果は得られていたのですが、その後圧力鍋を買いました。 圧力鍋でジャガイモやニンジンを蒸して火を通しておき、 ステーキや焼き肉の付け合わせにすると レストラン並みにおいしい (特にこんなに美味しいニンジンを家庭で味わった事はなかった)わけです。 だったらさつま芋も美味しいのではないかと。蒸すので前処理の水漬けも 必要ないでしょうし、アルミホイルも要りません。
 ということでやってみました。 ジャガイモ、ニンジンは切ってから5分加圧なのですが、 さつま芋は切らずに直径にあわせて5〜15分ぐらい加圧しないと 中まで火が通りませんでした。 しかし水に漬けてからオーブンで焼くより短時間で遜色なく出来ました。 こちらの方が燃料代も少なく済みますので今後はこちらでいきます。 その後鳴門金時が手に入ったので圧力鍋で処理してみたのですが、 甘味が強くて非常に美味くできました。 というわけで圧力鍋の調理で問題ない(まずかったら芋が原因) という事も確認できました。

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