2019.07.12 SEIKO SP-100

2019.07.12 SEIKO SP-100

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 フォトセンサー、ハイブリッドメトロノーム。 ピッチ調節はアナログ振り子、振り子の維持と音は電気という ゼンマイと電気の良いとこ取りの SP-100が適価で出品されてまして、 構造とか見てみたいし、 アナログ的にピッチを追い込めるのか確認したい。 という事で落としました。
 早速エネループを入れて動かしてみたのですが、 LEDは光るし音も出るけどすぐ止まる、やられたか。 電圧がシビアなのかも?と、アルカリ電池を入れてみたら長時間動きました。 今時ニケ水1.2vに対応してない? エネループをフルチャージしてから動かしてみました。 すると2時間ぐらいは動いてましたが、 やはりその辺で止まり、そのエネループで再スタートしても持続しない。 無負荷で電池電圧は1.406vぐらい。R6P(1.5vマンガン電池)80拍ボリューム中央で30時間 らしいのですが、現状とても無理。
 よく見るとボリュームの指標の位置もおかしいし、過去に開けられてる? 早速開ける口実が…。

 ということでバラしましたが、やってしまいましたーorz。
 コイルから出ている極細ニクロム線をぶち切りましたーorz orz。
 基盤とそのベース(コイルが付いている)を分離したのがまずかった。 そこはばらさずに基盤を付けたままベースごと取るのが正解。 構造は振り子の下部、前後に永久磁石が2つ、その間に固定された電磁石。 磁力を利用して振り子を動かし続けるようでした。
 機械的にも電気的にも調節機構なし。

 切れたニクロム線は4本、基盤にニクロム線が付いていたであろうハンダ山が一直線に4つ、 どの線が何処についていたかわからない。 ニクロム線を拡大してよーく見ると、赤っぽいのが2本、白っぽいのが2本。 最初は赤から1本、白から1本を組にするのかと。 しかし2本束ねてコイル状にして相反する極性を作り出してる?と考え直し、 赤同士、白同士を組にするべきか。細すぎてテスターで導通とか無理。 基盤に残ったニクロム線の色が何とか2箇所だけ判別できまして、 上2つが白、下2つが赤ではなかろうか。 ハンダ山4つのうち中心よりの2つは短絡しています。 ここまでは絞れました。あとは賭けです。 コイルの上から出る赤を一番下、下から出る赤を下から2番目、 上から出る白を上から2番目、下から出る白を一番上にハンダ付けしてみました。
 コイルが2系統なのが良くわからないのですが、 1つが動力で1つが磁石が近づいたことを検知するセンサー? フォトセンサー2つは両端に設置されていて、 振り子についている鉄板が前に来るとそれを検知して音を鳴らし 電磁石に通電、振り子の磁石を引き寄せて、もう1つのコイルが磁石の接近を感知したら 通電カットという流れでしょうか。

 仮組みして動かしてみましたがダメ。
 白の上下反転してダメ。
 さらに赤の上下反転したら動きました、引きが弱い、いやマーフィーですね。
 アルカリ電池で長時間作動は確認しました、とりあえず復帰。 そこで先ほど2時間使った所で止まったエネループをそのまま入れてみましたが、 やはりだめ、5〜10分で止まる。
 エネループ使えなかったら魅力半減なわけです。

 錘の中間位置でのピッチの微妙な調節は可能です。

 一晩考えまして、メトロノームの原理とか一通り読みましたが、 調子よくするにははやり軸を磨いて注油してみるかと。 あと永久磁石と電磁石はぎりぎりまで近づけたほうが吸引力、反発力が上がりますよね。 という事でまた開けてその2点施行してみました。
 バフで軸を磨き、薄っすらスピンドルオイルを塗布。 振り子の下端の磁石部分をグイッと寄せました。慎重に組み立て、電磁石との接触なし。 すぐ止まったエネループをそのまま入れてみましたが、 今度は振り子が良く振れて数時間は持続するようになりました(30時間は無理) (後でわかったのですが、磁石位置関係ないです)。

 その後しばらく使ってみて気付いたのですが、 振り子の振幅の改善に一番効くのがメインスイッチの切入みたい。 一瞬切ってすぐ入れるだけで振幅が改善する。 そのまま動かしていると数分で徐々に振幅が減ってくる、 1〜3時間ぐらいで振り子運動を維持できなくなる。 止まる前にスイッチを切入で自力で徐々に振幅改善していき、以後繰り返し。 止まった後ほんの少し振り子を振ってやるだけで振幅回復していくが、 また徐々に減衰していく。
 触る前には電源を切るので、なにやっても改善したように錯覚するわけです。
 磁石位置はシロですね。 コンデンサ(Capacitor)でしょうか? 0.47uF50v、1uF50v、47uF10v、各1個。 Aliexに0.22uF-470uFの12種10個セットで150円ぐらいでありますね。
 バッテリーがJIS規格R6P(単三マンガン)指定なので、 それに最適化させてあるのかも。 アルカリ電池(LR6)なら振幅の維持は問題ないし、 LEDも明るくなる、音も大きくなるんですよね。 3vのACアダプタで電源供給したらどうなるか。
 コンデンサもシロっぽい。ニッ水バッテリーの特性? 作動中の電圧を見られれば何かヒントが? 現状でもスイッチ投入後3時間ぐらいは動いていますので、 そのままでもいいのかも。
 後継機EPM2000、EPM5000の取り説を見たのですが、 電源の所にアルカリ推奨、ニッケル水素にも対応との記述あり。 というわけで、SP-100はまだニッケル水素に対応してなかったということですね。 ACアダプタ化が正解かも。aliexに3vスイッチング方式で200円ぐらい、 コネクタと共に発注。続きは2週間後。

 後ろに黒い四角いものが…?
 確かに楽器ですね。コッコッと良い音がします。 音量のプラ、音質の木という話でしたがまさにその通り。 聞いていてマスコミから早足で逃げるオワダさんのハイヒールの音を思い出しました (個人の感想です)。

 2019.08.04 Aliexから材料が順次到着、 荷を待っている間にかまぼこ板を電池2本分のサイズに切り出したりはしていましたが、 ようやくAC化に着手。 ACアダプタはセンタープラスで2.1の5.5mm、定格3v500mA、 実測無負荷で3.109vのスイッチング。コネクタは同サイズの金属製を選択、 結構精度高く作ってあって、抜き差しストレスがありません。 当初板に穴を開けてコネクタを垂直に刺そうと考えていたのですが、 コネクタが意外に長くて底付いてしまい無理、 写真のような取り回しになりました。 マイナス電極は90度曲げて、画鋲を通して板に刺して固定。 プラス側は適当なビスに絡めて板留め。 コネクタがぐらつかないようにタイラップで固定。 振り子も良く振れてLEDもくっきり明るい。 何時間でも安定して動き続けています。

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