2021.01.09 optimus nova ワンタッチカプラ分解組み立て

2021.01.09 optimus nova ワンタッチカプラ分解組み立て

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 常々optimus 80 (と82初期) nova のワンタッチカプラの 中に入っているOリングのサイズを確認したかったのでした。 2021年1月8日から雪が降って寒く、外で何も出来ないので着手してみました。 が、困難を極めまして、 やめとけばよかったと若干後悔しつつも何とか元通りに組み立てることが出来たのでした。


 分解するのはこの手のワンタッチカプラです。耐久性は非常に高く、 中にゴミを噛み込んだりしなければ15年以上ノーメンテ継続中です。 まず画面右側先端のストップリングを取ります。

 先端工具と指先を駆使して、取れました。


 バーナー側のプラグ本体をソケット本体に刺すとスリーブがバーナー側に移動します。 ストップリングがないのでそのまま抜けます。 極小のボールが3つバネで押さえられています。 飛ばさないように慎重にバネのテンションを抜き、ボールを確保、バネも抜けます。 ここは床の上に這いつくばってやりました。


 これらが部品のすべてです。 こんなに沢山、現行のバヨネットカプラに取って代わられる訳ですね。 先端から部品を順に外していきますが、 後から押し出す必要があるので、早目にポンプからカプラを切り離したほうがいいです。 六角は二面長11mmですが、トルクはほとんどかかっていないのでモンキーでも十分です。
 分解は動作に問題ないのなら1つ目のOリングまでで止めた方がいいです。 というか最初から手をつけない、ばらさない方がいいです。
 自分のは幸運にも大丈夫でしたが、後方のバネが非常に強力で、 順に外していくと途中でバネが弾け部品が発射され紛失したり、 最悪眼球めがけて飛んできたりします

 黒い2つのOリングは同サイズで実測線径1.9/d2.8/D6.6前後で、 4D-P3(スピンドル近位の2本と同じ)でいけそうな感じでした。 画面左端の緑色のOリングは実測1.9/4.8/8.6前後、 ここは前後から潰されるだけでそんなにサイズ精度は求められませんので FKMゴムシートから抜いてもいいし、4D-P5でも問題ないかと。

 組み立てなのですが、順に部品を入れていくとなぜかバーナー側のプラグが刺さらない。 部品が正常位置よりかなり手前に位置していました。 強力バネの内側に位置している真鍮部品の先端の下側 (以後、写真の状態から反時計回りに90度回して、直立させて組み立てています) にOリングを入れないといけないらしい。 普通に入れてもバネで押し出される。
 特殊なスプリングコンプレッサーで縮めておいて、 Oリングを所定の場所に位置させてからスリーブの中に入れ、 バネを開放すると押し出されない?
 糸で後方からバネを引っ張るとか? そんな手間のかかる事を組立作業場でしているとも思えない。

 そこでφ6mmのパイプを探してきて、その中で組み立て、 ピストンリングコンプレッサみたいにソケット側にスライドさせてはどうかと。 で、やってみたらうまく入ったのですが、 部品を底に移動させる間もなく途中でバネが弾けました。 しかし、筒の中で弾けるという事は強引に押し込むことも可能なのではないかと。
 シリコングリスを塗ってから順に部品を入れて、 適当な棒で上からグッと押し込むとカチッという手応えと共に、 奥側のOリングが正常な位置に移動しましたが、押し込む力を抜くとまた弾けました。 部品が飛んでいきましたが、 グリスを塗っていたおかげで飛距離が伸びず、何とか探し出せました、アブナイ。

 飛んで行った小さな部品を探すコツは着地時の音、これがすべてです。 子供の頃に兄と山にクワガタムシを取りに行っていたのですが、 兄がクワガタがいそうな木を蹴っ飛ばして、 自分が落ちてくるクワガタの落下地点を特定し、 見つけ出すという役割でした。
 黒っぽい凸凹した地面の上に黒い小さいクワガタが落ちるわけです。 すばやく回収しないと草の下にもぐられてしまう。 やっていて気づいたのは、パサッという落下音がした所には必ずいる、 諦めずにしつこく探すと必ず居る、という事でした。 気付いてからは回収率が飛躍的にアップしました。 アレで鍛えられたのか…、通じるモノがあります。

 という事で、
 1)外バネ、ボール3つ、スリーブなどの外側の部品と、 カプラのホール内側の部品もすべて所定の場所にセット。
 2)上からカプラ内部の部品をグッと押し込んで、 カチッという手応えがあったらその位置をキープ。
 3)スリーブを下方にスライドさせて、3個のボールでカプラ内部の部品を動けなくする。 さらに下までスリーブを移動させればロックされ、すべての部品が固定されます。
 4)後は落ち着いてストップリングをはめる。
 という手順でようやく組み立て成功しました。 初めて触るものは試行錯誤しつつで時間がかかりますね。

 いろいろワードを変えてググってみても、 このカプラを分解したという 報告が1件 しか見つけられませんでした。 つまりココはまずダメにならないんだと思います。 その方は部品を飛ばして紛失したらしい。 細かな内部部品を供給してくれるはずもなくのアッシー交換で、 このカプラ1個6k前後(MSRのポンプ全体とほぼ同価格)します。 漏れたならダメモトでやってみてもいいかもしれません。 くれぐれも問題ないなら分解しないほうが無難です。

 この記事がどなたかの御参考になれば幸いです。

80nova(82初期)Oリングサイズ (個数 線径 内径 外径 品番)
  スピンドル    x2 1.9 2.8 6.6 4D-P3
  カップリング内  x2 1.9 2.8 6.6 4D-P3 (←↑この2つは同サイズ)
  カップリング後  x1 1.9 4.8 8.6 4D-P5
  ポンプ-ボトル  x1 3.5 25.2 32.2 4D-P25.5 (4D-P25でもいけるかも)

MSR Oリングサイズ ノーマルポンプ用(XGK WLIとも本体にOリングなし、DFは本体側にもある)
  バーナ-ポンプ  x1 1.9 5.8 9.6 4D-P6 (←DFポンプはこれではない)
  ポンプバルブ   x1 1.9 3.8 7.6 4D-P4
  ポンプ-ボトル  x1 3.5 23.7 30.7 4D-P24

 DFは本体側のコントロールバルブに1つと、 ポンプバルブの先のon offバルブ部に小さいのが1つあるようです。
 novaとMSRで同サイズが1つもない。

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