コンボクッカー skiret

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 数年前に購入したアルミの28cmテフロンフライパンがまたダメになりました。 学生の頃から使っている24cm鉄フライパンは今だ使えているというのに。 そこで長く使えるフライパンに移行していこうかと検討していると、
 山田の中華鍋、
 スキレット、ダッチオーブン、コンボクッカー、
といった鉄製品に出会いました。 中華鍋は100円ショップで20cmの物を購入しましたが、 あまり汎用性があるとは言い難いですね。 しかしスキレットはなかなかよさそうです。 ダッチオーブンは家では使い難いかも。 コンボクッカーはスキレットとダッチオーブンのいいとこ取りで 冬にストーブにかけて石焼き芋ができるし、 ナベ側でフライも出来るし、 蓋がスキレットになり普段使いできる。

 ということでコンボクッカーの安い物を探した所、スポーツオーソリティオリジナルが 話題の中国製ですが1980円と破格であることがわかりました。
 日本製のいい物は表面が恒久的処理されておりシーズニングは必要ないけど これが剥がれたら面倒だし高価だし鉄分摂取できないかも。
 ロッジの表面は素の鉄に最初から油でシーズニングしてあるけど、 そもそも日本国内では高価な扱い。
 スポーツオーソリティの表面は素の鉄に錆止め塗料なのでシーズニングが必要だけど 安価だし、鉄分補給できる。 表面処理はいろいろあっても鋳鉄なら料理の仕上がりはそんなに 違わないらしいということもわかり、 物は試しとスポーツオーソリティのコンボクッカーを代引き送料525円で取り寄せました。
 物は2日で来まして、 割れや欠けはなく内外の表面も綺麗で大きな巣穴などはなく、 蓋と鍋の合わせは多少カタカタしますがそんなにひどいものではなく、 実用十分でした。

 早速シーズニングについて調べた所、方法が千差万別だったのですが、 表面が素の鉄ではない恒久的処理がしてある物はその説明書に 従えばいいと思います。
 素の鉄に錆止め塗料 (塗ってある物をワックスという記述をよく見るのですが、 スポーツオーソリティ、200スキとも透明な塗料でした。 車のボディに塗るようなやわらかいワックスの場合もあるのかもしれませんが、 そちらの効果的な除去方法は未経験のため不明です) の場合が問題なのですが、 その個々の方法の意味を考察した所、

A)錆止め塗料を取り除くために
  お湯、洗剤、研磨剤、金属たわしなどで洗う
  お湯を沸かし塗料を溶かし出す。
  30〜60分ゆっくり加熱し塗料を燃やす (塗料を取り除く方法としては一番確実と思われますが、急加熱、急冷すると割れるので注意)
A+)表面を酸化鉄(四酸化三鉄、いわゆる黒錆)にするために
  赤くなるまで加熱。錆び難くなるし油なじみもよくなるので。 デメリットは特に見当たらない。
B)油をなじませるために
  油の粘度を下げ隅々まで浸透しやすくするため、 油が燃えない程度に加熱して油を薄く塗る事を何回か繰り返す。 煙が出るほど加熱しないで、こがさないよう注意。
C)鉄臭さ(塗料臭さ?)を取るために
  野菜をいためる(食べない)

という事ではないかと思われました。 錆止め塗料を完全に取り除く前に油を塗って焼くという記述をよく見かけるのですが、 A)とB)の意味と順序を考えると無駄のような気がします。

 プレス鉄のフライパンの場合、 加熱して錆止め塗料を取り除いた後にさらに加熱し続け 表面を油馴染みがよい酸化鉄(見た目深い青色で加熱終了の目安にもなる)にするのですが、 鋳鉄でその辺の事に触れている記述は見つけられませんでした。 酸化鉄になるかどうかは成り行きを見守ることにします。 鋳物はプレスと違って急に加熱冷却すると割れるという事だったのでこれに気をつけて、 以下のようにシーズニングしてみました。

1.スポンジと洗剤で洗い、次にたわしと水で洗う(中国製だし表面に何が付着しているか わからないので、この段階で取り除けるものは取り除きたい)。
2.中火で加熱し、表面の錆止め塗料を完全に焼き切るために 下から十分熱した後に上からバーナーも使う (炭着火用バーナーを使用しました。火口がボンベから離れているので安全性が高い)。 これを使うと炎を当てた所が加熱されてうっすらと赤く光ります。
3.自然冷却し、スポンジと洗剤で洗い、次にたわしと水で洗う (表面に何か燃え残っていたらいやだから)。
4.軽く加熱して乾いたらオリーブオイルを塗りなじませる。とりあえず終了
5.使うときにまず野菜炒めを作る(食べない)

 1.は特に問題ないでしょう。中性洗剤で洗い、亀の子たわしでこすりました。

 2.ですが中火で加熱していくと温度の高い所から煙が出ます。ラッカー系の臭いが しました。バーナーも併用し錆止め塗料が燃え尽きると表面は酸化鉄になってますね。 燃えてない所と燃えた所ははっきり違って見えますので 場所を少しずつ変えて縁まで完全に燃やし切りました。 取っ手のところは温度が上がりにくいのでバーナーで念入りに炙り、 トータル1時間ぐらいかかりました。 錆止め塗料は臭いし体に悪そうなので完全に燃やし切ったほうがいいと思います。
 これを洗ったりお湯を沸かすだけで完全に取るのは困難じゃないかと思います。 お湯を沸かす場合縁の一番上がどうしても甘くなりますし。
 錆止め塗料を取る前に洗って乾かしてオイルを塗って焼く、という記述をよく見るのですが、 加熱が不十分だと錆止め塗料の混ざったオイルが鍋に定着することになると考えられます。 オイルと錆止め塗料が燃え尽きるほど加熱するならこの段階でオイルは要らないでしょうし。 強いて意味を考えるなら、塗料より油の燃え尽きる温度のほうが高いと仮定すると、 油が燃え尽きたなら塗料も完全に燃えていると判断できる、ということかもしれません。
 あと錆止め塗料が燃えるほど加熱するのが心配だという記述もありました。 一点を加熱すると割れ易いでしょうが、バーナーを常に動かし全体をムラなく加熱すれば 全体的に膨張するので割れの心配はないと考えます。実際割れませんでした。

 3.は燃えカスが残っているかもしれないので一応念のため洗いましたが、 完全に焼き切ってあれば省略可能と思われます。

 4.でペーパータオルで塗ったのですが、こすると毛羽立って繊維が残りますが、 かまわずムラなく油を塗って冷めてから水洗いして繊維を取り除き、再び加熱して乾かしてから 繊維が残らないようにティッシュでオイルを叩くようにして塗り、終了としました。 使用時にも適宜オイルを塗りますので1回でいいでしょう。 使っていればそのうちいやでも黒くなっていくでしょうし、 わざとオイルを焦がすこともないかと。 外側にオイルを塗るか否かですが、 使っていると内側のオイルが飛び散ったり垂れたりして外に着くし、 外についたオイルは結局炎で焼けてしまうのですが、 錆防止目的で最初の1回だけ外側にも薄く塗りました。

 取っ手は加熱してないので銀色のままですが、 スキレットの内外は酸化鉄の色で黒っぽくなっています。

 使う時はスキレットからうっすら煙が立ち上る(表面に残ったオイルが焼ける温度)まで加熱 (これが甘いと素材が底に張り付きますし、やりすぎるとこげます)し、直ちに 弱火にしてオイル投入(オイルが入る事で少し温度が下がるので、新たに入れたオイルは こげない。完璧にやろうと思ったら中華の油戻し参照、ですがそこまでしなくても大丈夫)、 続いて食材投入、調理火力に調節しています。

 長ネギと玉ねぎの野菜炒めを作ってから目玉焼きを作ってみたのですが、テフロンやプレ ス鉄フライパンとの仕上がりの違いを感じます。 テフロンフライパンより高温の状態で卵を入れられるので、 白身内の気泡により白身がスポンジ状に固まるからではないかと思われます。 また、出来上がれば底から綺麗に剥がれるのでシーズニングに問題ないと思います。

 餃子の仕上がりがテフロンやプレス鉄フライパンと明らかに違います。 簡単にフライパンから剥がれるので崩れないし、下はカリカリで 今までの試行錯誤はなんだったんだというぐらい簡単においしく出来ます。 またスキレットに乗っけたまま食べると冷め難くて良いです。

 買う前まではプレス鉄とそんなに変わらないのではないかと思っていたのですが、 いまさらながら鋳鉄の威力に驚かされました。 100スキが売り切れるわけですね。あれはソロキャンプには最高かもしれません。 鋳鉄のホットサンドも素晴らしいのではなかろうかと、 及源のが欲しくなりました。近々ポチッとしそうです(しました)。


及源のホットサンドメーカー導入

 及源のホットサンドメーカーですが、 バウルーのアルミにテフロンに四角仕上げに対し、 こちらは鋳鉄に恒久的処理(詳細不明)に三角仕上げという仕様です。

  使い始めはお湯にササラ後野菜炒めでいいようなのですが、 急遽出番が回ってきたのでお湯にたわし後、油を塗って使い始めました。

  レシピはサイトを回って4種類ほどピックアップし、 はじめに具をすべて用意しました。 初回は8枚切りパンが手に入らなかったのでサンドイッチ用を14枚。 バターは電子レンジに10〜20秒かけ、やわらかくして塗りましたが、 ホットサンドの熱で溶けて均一に広がるようなのでムラがあってもかまわないようです。 バター面同士を合わせて皿に重ね置き、 スタンバイ完了。

  使い始めはホットサンドメーカーをプレヒートして煙が出た所で弱火にし、 あらかじめ具を置いたパンをバター面が外側になるようにホットサンドメーカーの上に 置いて、その上にバター面が外側になるようにパンを重ね蓋をします。 8枚切りのパンだと普通に挟むと主に手前側がはみ出るのですが、 はみ出ないようにナイフでしっかり押し込んだほうがいいです。
 焼き時間はプレヒート直後は弱火で表裏1分ずつ、それ以後は弱火で表裏1分30秒ずつ で丁度いいようです。 その後8枚切りパンでやったところプレヒート直後は弱火で表裏1分30秒ずつ、 2つ目以降は弱火で表裏2分ずつでいいようです。 焼き始めるとホットサンドメーカーを冷やさないようにしたいので非常に忙しくなります。

  出来具合ですが、病み付きになりそうなぐらいに大変美味しかったです。 パンの外側はカリッと焼けて中は熱々、バターの風味がいいですねー。 アルミのホットサンドメーカーの物は食べた事がないので比べられませんが。 子供も良く食べてくれました。長女はウインナーとハムチーズ、 長男は小豆チーズが好みのようです。

  焼き上がり直後は中まで非常に熱くなっており、すぐには食べられないぐらいでした。 ソーセージは温まり難いのでフライパンで加熱してから挟んだのですが、 加熱しなくても大丈夫かもしれません。次回は加熱しないでやってみます。

  大人2人、子供2人でサンドイッチ用のパン14枚ではやや少な目でした。 8枚切りなら耳もあるし1斤半ぐらいで適量かもしれません。 三角仕上げなので口の小さい子供でも食べやすいようでした。 サンドイッチ用のパンでは大きさが足りず、縁が所々しかついていませんでしたが、 8枚切りでは周囲もほぼ閉じました。

 具(シーチキン、トマト、キャベツなど)の水気は徹底的に切ったほうがいいです (少し甘かったようで水が垂れてきました)。 パンの外側にバターを塗っているのでホットサンドメーカーに パンが張り付くことはなかったですが、溶けたチーズが垂れてパンと ホットサンドメーカーをくっつけることはありました(簡単に取れますが)。 表裏ともついてない事を確認してから分離し、まな板にあげるようにしました。


100スキ発見

 2007年9月1日、時々利用しているダイソーに 長らく品切れだった100スキが沢山入荷しているのを見つけました。 210円になっていましたが、それでも安いので2つ買ってきました。 「鋳物フライパン、200円料理鋳物-3」と書かれており、 開口部が14.5cm、縁が3cmで注ぎ口が2箇所にあり、 表面処理は鉄の素肌に錆止め塗料で、 100スキクラブでディープといわれている物に似ています。

 早速スポーツオーソリティのコンボクッカーの時と同じ手順で シーズニングにとりかかりました。 綺麗に洗ってから錆止め塗料を燃やす作業に入ります。 臭いがきついのとガスがもったいないので、今回は屋外でNOVAに灯油でやりましたが、 錆止め塗料がこってり塗ってあって煙が半端ではありません。 食べ物が接する所を直接灯油バーナーで炙るわけにはいかないので、表面の仕上げは 炭の火着け用のガスバーナーを用いて煙が出なくなるまで完全に燃やしきりました。

 塗料を焼き終えて冷えた所です。 取っ手までは加熱してませんので錆止め塗料が燃えた所と燃えてない所が はっきりわかると思います。 プレス鉄フライパンだとこの段階で青っぽく輝くのですが、 鋳物は表面がでこぼこしているせいか同じような色にはなりませんでした。 しかし焼く前の色とは違うし、水洗いしても赤く錆びてこなかったので これで酸化しているのだと思います。
 このあともう一回洗ってから油を塗り、野菜くずを炒めて終了としました。 目玉焼き1つ作るのにちょうどよい大きさですね。

 100スキ用のふたを探したのですが、 手持ちのステンレスのコッヘルの蓋にちょうどいいのがありました。 この蓋を使って早速目玉焼きを作ってみたのですが、蓋効果は出てました。 100スキとスタッキングも出来ますのでこれでいきます。 蓋は他にはセリアやキャンドゥに「目玉焼き&ホットケーキパン蓋」 として売られている物が サイズ的にちょうどよいそうですので、機会があったら確認してみます。
 確認してきました。「目玉焼き&ホットケーキパン蓋」は サイズは問題ないと思うのですが、 アルミ製のため食洗機にかけられないのと、 表面がアルマイト処理などされていない素のアルミのようだったのと、 端の処理が切りっ放しで\100は高いと感じたので買いませんでした。 代わりに16cm鍋用のガラス蓋を購入しました。縁に乗せて使うので 安定性がいまいちですが、とりあえず使えてます。 後で知ったのですが、 ダイソーに14cmの鍋蓋として画像右下のものが売られているらしいです。 サイズはぴったりのようですしステンレスだし縁も丸めてあるので 今の所これがベストでしょう。 しかし近所のダイソーにはありませんでした。
 シーズニングもうまくいって目玉焼きは綺麗に剥がれ、 焦げ付きもありませんでした。
 使い終わった後スキレットに焦げ付きなどがなく綺麗なときはそのまま保管し、 次回使用直前に温水とたわしで洗ってから使うようにしています。 汚れているときはある程度冷めてから温水とたわしで洗って、 コンロで加熱して乾かしてから保管しています。 こちらも次回使用直前に温水とたわしで洗ってから使うようにしています。

 早速餃子を焼いてみました。 餃子の焦げ付きもなくきれいに剥がれ、 焼いた所はカリッカリに仕上がりました。 ちょっと焼きムラがあります(手前に対して奥がコゲが薄い)が、 これはガス台の火のムラによるものです。 スキレットを回しながら焼いたので、これでもましな方なのですが。

 その後同じ鉄なのにプレス系と鋳物系であまりにも方法が違うので シーズニングについて方々調べてみたのですが、 ここ に書かれているのが真実と思われます。 要約すると〜鉄鍋の表面が黒いのは四酸化三鉄(=四三酸化鉄 Fe3O4)の色によるもので、 それを作るのに必要なのはある程度高い温度と酸素(工業的には500℃の水蒸気に通す)です。 四酸化三鉄は洗剤では落ちませんので洗剤を使ってもかまわないと。〜要約終わり。
 カウボーイのダッジオーブンの外側が真っ黒なのは薪のススが定着するから。 日本では主に炭かガスなのでススが着かず、使い込んでも酸化鉄以上には黒くならず いつまでも初心者みたい。 そこでカウボーイのように黒くする方法はないかと先人が思考錯誤して 編み出されたのが油を焦げ付かせるという方法だったのかもしれません。 しかしこげの中には何が生成されているかわかりませんし、 内側のは少しずつ剥がれて口に入る事になるので、 油を塗って黒くするのは外側だけにしといた方が無難でしょう。 ちなみに私のモカエキスプレスは、よく灯油バーナーで使うので アルミにもかかわらず底がブラックポットです。

 鍋敷きですが、特にこだわりはないけど1つ100円で木の板を買うのも 高いと思うので、かまぼこの板で作ってみました。 大きさ、厚さのそろった2枚を2組選別し、上下に並べて角を合わせて木工用ボンドで 貼っただけです。かまぼこの板単品だと反ってくるのですが、こうすると お互いに反りを抑制し合ってくれてがたつきません。 上に置いた物が真ん中に来ないといやなので同心円を描いてガイドにしています。

 蓋なのですが、セリアの16cmガラス蓋を縁に乗せて使っていたのですが、 やはり縁に乗せるのは振動でずれたりして不安定なので14cmの蓋を探しました。 ダイソーの「ステン鍋ぶた14cm」には今の所出会えていません。 しかしどちらかというと中が見えるガラス製がいい。近所のホームセンターで350円ぐらい。 最終的にはこれにしようかと思いつつ家の中を探し回っていたら14cmのガラスの皿を 見つけました。これを乗せてみたら縁にぴったりはまりました。 しかし高台がほとんどなく、このままでは持ち上げにくいので吸盤を付け、 さらにワイヤーをつけました。 吸盤も取れることなく使えており、とりあえず割れるまではこれに落ち着いています。

2008.05.05ダイソーに寄ったら入荷していました。ステンレスでインド製。 サイズはピッタリでした。中が見えませんがガラスだと割れる心配もあるので、 キャンプなどにはこっちがいいかと。

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